こんにちは,いし胃腸科内科の松原央です.
今日は,子宮頸がん予防ワクチンの話.
昨日付で,札幌市保健福祉局保健所感染症総合対策課から通知がありました.
札幌市のホームページにも掲載されています.
ただし,対象は高校2年生だけ.
ホームページには,
★ 平成23年度の高校2年生に相当する年齢の女子
… 平成23年6月10日から接種を再開します.
★ 平成23年度の中学1年生~高校1年生に相当する年齢の女子
… 必要な供給量の確保ができた段階で改めてお知らせします.
さらに,注意したいことは,
平成23年度に高校2年生に相当する女子の方へ
対象者のうち、平成22年度における高校1年生の年齢に当たる方
(平成6年4月2日から平成7年4月1日生まれの方)であって,
平成23年3月末までに1回目の接種ができなかった方について,
平成23年度中の接種については本市の無料接種事業の対象となります.
※ 平成22年度における高校1年生の年齢に当たる方が,平成24年
3月末日までに接種した場合には、1回目から3回目のいずれの接種で
あっても無料接種の対象といたします.
※ 上記の方は,平成24年4月以降の接種については無料接種の対象と
なりません.
以上のような無料接種の期間が今年度中ということ.
子宮頸がん予防ワクチンは,うち終えるまで最短で6ケ月かかります.
来年の3月31日は土曜日です.
ということは,その6ケ月前に初回接種しなければ無料対象になりませんので,
9月30日までに初回接種を受けていれば3回とも無料接種の対象になります.
そもそも,高校2年生のうちに全員接種しなければならないのかという問題と,
おそらく今月末に4価の子宮頸がん予防ワクチン「ガーダシル」が発売される
という問題が残っています.
上のグラフはコンドームで有名な岩室慎也先生のHPからです.
東京のものですが,高3での経験率が3~4割あります.
都市部と地方での差はほとんどないといわれているので,
この数字を考えるとワクチンは受けた方が良さそうですね.
また,「サーバリックス」はHPV16,18型の感染を予防できるワクチン.
「ガーダシル」はHPV 16,18型に加えてHPV 6,11型の予防ワクチン.
HPV 6,11型は子宮頸がんではなく,【尖圭コンジローマ】の原因のウィルスです.
【尖圭コンジローマ】は,性感染症の一種で性器や肛門周囲にイボができます.
治療しても再発する可能性が高いやっかいな病気です.
これらのワクチンは,子宮頸がんの予防につながるワクチンで,
さらにガーダシルは尖圭コンジローマの予防にもなるものです.
ワクチン自体が子宮頸がんや尖圭コンジローマを直接予防する訳ではありません.
海外では,4価の分だけ?ガーシダルの方がちょっと高めの値段です.
接種する医療者も勉強しなければなりません.
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