小児の誤飲事故は31年連続「タバコ」が最多

こんばんは,いし胃腸科内科の松原央です.

 

今日は,誤飲事故の話.

 

昨年末に発表された報告を,すでにご存知の方もいると思います.

 

厚労省が12月27日に平成21年度分を公開しました.

 

http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000000zh4u.html

 

詳細な資料はこちら

平成21年度 家庭用品等に係る健康被害病院モニター報告(本文)(PDF:598KB)

 

 

小児の誤飲の部分を下にコピペします.

 

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2.小児の誤飲事故に関する報告

(1)調査結果の概要と考察

・報告された事例は、420件(前年度477件)であった。
・原因となった家庭用品等の種類はタバコが131件

 医薬品・医薬部外品が72件、金属製品が38件等であった。 
・誤飲事故の発生は、夕刻以降に増加する傾向が見られ、

 全体の41.4%が午後5時から午後10時の間に発生していた。 

 

事故は家族が側で小児に注意を払っていても発生してしまうことがある。

小児のいる家庭では、小児の手の届く範囲には極力、小児の口に入る

サイズのものは置かないようにしたい。今回、過去に誤飲事故が起きた

場所にもう一度同じように置いているケースも見られた。誤飲防止のため

一層の保護者による配慮を求めたい。

 

(2)製品別の事例と考察

○タバコ 
・父母が目を離したすきに、テーブルの上に置かれていたタバコの箱から

 タバコを出してかじった。(13か月女児)
・手の届かないところ置いたつもりだった灰皿の吸い殻を口に入れていた。

 (8か月男児)
・運転席の横に置いていた灰皿代わりのペットボトルを飲んでしまった。

 (2歳男児)

 

・誤飲事故の大半は1歳前後の乳幼児に集中して発生している。
・タバコ・灰皿を小児の手の届くテーブルの上等に放置しないこと。
・飲料の空き缶・ペットボトル等を灰皿代わりにしないこと。
・タバコを吐かせるのは有効だが、飲料を飲ませるとニコチンが

 吸収され易くなってしまうため注意すること。

 

○医薬品・医薬部外品 
・祖父の枕元にあった睡眠薬を誤飲してしまった。(2歳男児)
・シロップ剤を服用後、テーブルに置いたままにしておいたところ、

 気がついた時には全部薬を飲んでいた。(2歳女児)

 

・医薬品類は薬理作用があるため、誤飲による症状発現や要処置

 事例が多く報告され、タバコと並び特に注意が必要である。
・薬がテーブルや棚の上に放置されていた等、保管を適切に

 行っていなかった時や、保護者が目を離した隙に発生している。
・シロップ等の味付けがしてある薬は、小児がおいしいものと認識し、

 冷蔵庫に入れておいても自ら飲んでしまうこともあるため注意すること。

 

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確かに,夜間診療や急病センターに行っていた頃は,誤飲の

 

患者さんが来ていました.

 

でも,いし胃腸科内科には,誤飲が主訴の子はあまりいません.

 

火曜と金曜は夜間診療していますが,地域性なんでしょうか?

 

それとも,そのような子は他院へ行っているのかな?

 

 

 

 

さて,誤飲第一位のタバコですが,都道府県別の喫煙率は,

 

北海道が男性が2位,女性が1位です.

 

◆都道府県別 成人喫煙率

国立がん研究センターがん情報センター 47都道府県の喫煙率より)

 

 喫煙率が高い上位5県
 男性 青森県、北海道、福島県、栃木県、石川県
 女性 北海道、東京都、神奈川県、青森県、埼玉県


喫煙率が低い上位5県は
 男性 奈良県、島根県、京都府、東京都、沖縄県
 女性 島根県、鹿児島県、福井県、鳥取県、長野県

 

 

これだけ多いということは,タバコの誤飲の1位も北海道なのでしょうか?

 

昨秋,タバコが値上げになって,禁煙された方も多いと思うので,

 

将来的にはタバコは1位から2位以下へ転落する日も来るでしょう.

 

 

 

 

小さなお子さんがいる家庭では,コピペした部分の赤字には

 

特に注意してくださいね.

 

 

 

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