ケトン性低血糖症
上気道感染罹患時や前日疲れて夕食を摂らずに寝たような翌朝に、絶食時間が長くなり、覚醒しにくい状態で、ぐったりとして顔色蒼白となる。嘔吐やときにけいれんを伴う。低血糖出現時に、尿ケトン体強要請、血中FFAの上昇を認めることが基本となる。診断は、ケトン体陽性で低血糖を起こす器質的疾患が除外された後に確定される。
    小児期の主な低血糖症
   A.ケトン体増加なし
     インスリン分泌過剰
     脂肪酸代謝異常症
   B.ケトン体増加あり
     ケトン性低血糖症
     内分泌異常
       汎下垂体機能低下症
       GH単独欠損症
       ACTH欠損症
       Addison病
     酵素欠損症
       糖原病
       Fructose-1.6-diphosphatase欠損症
       ガラクトース血症
       果糖不耐症
       その他

 

ケトン性低血糖症 横田一郎   小児内科 Vol38 増刊号 2006 東京医学社

 

アセトン血性嘔吐症 小林浩司 小児内科 Vol35 増刊号 2003 東京医学社

インスリンの過剰以外の原因で起こる低血糖症です。

 

症状

血糖値が40mg/dl以下に下がり、倦怠感や嘔吐があり震えや痙攣を起こすこともあります。悪化すると昏睡状態に陥り、死に至ることもあります。

 

原因

風邪や疲労、前夜に夕食を抜いたなどの理由で血糖値が異常に下がります。

 

治療

砂糖水を飲ませたり、ブドウ糖の静脈注射や輸液を行うことでで症状は治まります。風邪などで体力が衰えたときには糖分をとる、食事を抜かないなどの注意で予防につとめましょう。10歳ぐらいになれば症状が出なくなります。